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獣害対策に使用されるワナの種類とは?ワナの仕組みと特徴など

獣害対策に使用されるワナの種類を挙げ、捕獲対象となる動物やワナの仕組み、使用するメリット・デメリット、おおよその予算などをご紹介します。

ワナ猟とは

ワナ猟とは、狩猟方法の中でもワナを利用した猟法の1つです。

狩猟と聞いて最もイメージしすいものは銃を使用した銃猟ですが、銃猟は銃の仕組みや取り扱いはもちろん、射撃姿勢や銃の管理など学ぶことが大変多く、その上に銃の購入や保管場所、銃器の登録などワナ猟に比べて難易度が高い狩猟方法です。そのため、近年では銃猟免許よりワナ猟免許を取得する割合が多くなってきており、1970年代から1990年代まで狩猟免許保持者の8割以上を占めていた銃猟免許保持者は、平成27年には5割程度まで減少しました。現在では銃猟免許保持者の数とワナ猟免許保持者の数はほぼ半々という状況になっており、ワナ猟が以前より身近な狩猟方法となっていることが分かります。

ワナ猟は基本的に「設置場所を見極め、ワナを仕掛けて、待つ」という過程を取るため、銃を扱う銃猟と比べると危険性が少なく、使用するワナによっては安価に捕獲できることが特徴です。ただし、ワナの設置やワナにかかった動物の扱いなど、銃猟にはない危険性や注意点もあるため、ワナ猟を行う際には必ずワナ猟免許を取得して都道府県への狩猟者登録、もしくは都道府県庁や市町村長による捕獲許可申請が必要です。

農業従事者が自らの田畑の範囲内でモグラやネズミ類を捕獲する場合を除いて、無許可無免許で野生動物を捕獲することは法律で禁止されています。ワナ猟に興味のある方は、まずお住いの都道府県で行われる狩猟者免許試験を確認し、受験資格や適性検査に項目に自分が当てはまるかを確認してみましょう。

狩猟免許を取得して都道府県から許可を受けたら、ワナによる狩猟を行うことができます。猟に使用できるワナにはくくりワナ、箱ワナ、囲いワナの大きく3種類があり、それぞれ特徴や捕獲できる動物、予算などが異なります。日本では昔からトラバサミという種類のワナも使用されていましたが、錯誤捕獲の防止などを理由に平成19年から狩猟でトラバサミを使用することは禁止されていますので、ここではくくりワナ、箱ワナ、囲いワナの3種類について詳しくご紹介します。

くくりワナについて

くくりワナとは、動物の獣道(けものみち)に設置するワイヤー状のワナのことで、通りかかった動物の脚や胴体をくくりつけて捕らえるものです。

脚をくくることが多いため、足くくりワナと呼ばれることもあります。軽くて持ち運びやすいため一人でも設置しやすく、安いもので1つ2000円〜3000円の手頃な商品もあります。

一方、デメリットとして上げられるのは設置場所の見極めや調整が難しい点です。これには動物の生態に応じた予測や経験が必要で、細かな調整がずれるだけでワナが動作しなかったり足から抜けてしまったりすることもあります。

くくりワナ上達のためには、初回の設置ですぐに捕獲できると思わず、センサーカメラや足跡など周囲を観察しながら微調整を繰り返して徐々に捕獲に向けた準備をしていくという心構えが必要です。また、獣道に障害物を置くことで獣道が変化することをうまく利用すれば誘導と捕獲効率の向上も期待できます。

くくりワナではイノシシやシカの他、タヌキやアライグマなどの中型獣も捕獲することができます。カモシカや非狩猟鳥獣を錯誤捕獲してしまった場合は速やかに解放しましょう。

箱ワナについて

箱ワナとは、頑丈な金網で作られた箱を使用したワナの1種で、箱の中に餌を置いて入り口を開けたままの状態で設置し、動物が餌を食べると入り口が閉まる仕組みになっています。

エサには米ぬかが使われることが多く、その他にもトウモロコシやリンゴ、サツマイモ、おからなどを使用することもあります。エサに使用するものは捕獲対象となる動物の好みによって合わせますが、設置場所付近に田畑がある場合はその田畑で栽培している作物をエサに選ばないようにしましょう。

箱ワナは、捕獲後の動物の動きが制限されるため初心者にも使いやすい一方で、設置場所によっては運搬作業や設置が難しい場合もあります。より効率的な捕獲のためには、警戒心を解くための餌付けやセンサーカメラ・足跡の追跡などで動物の行動を確認しながらワナの設置場所を決めていくと良いでしょう。

箱ワナは対象動物によって様々な大きさがあり、大型のクマやシカから、イノシシ、中型獣、ネズミまで幅広く捕獲することができます。素材や強度、軽量化の有無によって価格帯は幅広いですが、イノシシ・シカ用で6万円から、中型獣用で1万円から見つけることができます。

囲いワナについて

囲いワナとは面積の広い大型の箱ワナのようなもので、入口を開けたままの囲いワナの中にエサを撒いて獲物をおびき寄せ、動物が集まったところで入口を閉めて捕獲する仕組みです。

最大のメリットは、工夫次第で一度にたくさんの獲物を捕獲できることで、特に群れで生活するニホンジカやエゾシカの大規模捕獲に使用される手法です。

一方デメリットとして、設置に費用や労力がかかること、単独行動をするクマやイノシシの捕獲には費用対効果が低いことがあります。クマやイノシシの成獣は基本的にオス・メスともに単独行動で、子育て中のメスと交尾期のペアのみ複数頭で行動します。そのため、数頭〜数十頭の群れを一気に大量捕獲する囲いワナのような捕獲方法はクマやイノシシには向いていません。

イノシシの生息数を減少させるためには、イノシシの生態を熟知した上で箱ワナやくくりワナ、銃猟などの方法で確実に計画性のある捕獲を進めることが大切です。

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